クリーン・コーチングとカウンセリング


カウンセリング

 

カウンセリングでは、大人のクライアントが提起する症状(トラウマ体験や否定的体験から生じた症状)を治療するプロセスの中で、それが最初に発生した源泉地である幼少時まで遡ることもします。その際、クライアントが幼少時にどのようにその出来事を体験したか、をそのままの形で保存し、伝達してくれるメタファーを導き出します。そして、そのメタファーを発展させて、ナラティブを展開する中で、その当時のクライアントにとって可能であった自然な解決策を生み出します。

 

どのようにクリーン言語を使用してプロセスを進めていくかについては30年にわたる臨床心理の現場での使用により、その方法が確立されています。

 

デビッドとカイは、1990年代に、初級、中級、上級の3レベルから構成されたクリーン言語のトレーニング・コースを設立して、多くの臨床心理士、カウンセラー、心理学者、大学教授、学生カウンセラー等の大学関係者をトレーニングしてきました。また、米国のノース・カロライナ州のウェイク・フォレスト大学(Wake Forest University at North Carolina)のカウンセリング学部、ウィスコンシン州マークエッテ大学医学部(Marquette University Medical College of Wisconsin)他、幾つかの大学で、クリーン言語は教習課程の一部として取り入れられ、教えられてきました。また、デビッドはベルファスト(Belfast)のUniversity of Ulster, 米国メンタル・イメージ研究協会の会議等で数多く講義をしました。

 

1980年代、90年代の、デビッド・グロブとカイ・ディビス・リンによるトレーニング・コースは以下のプログラムを含む。

 

傷ついた内なる子供を癒す (Healing the Wounded Childwithin, 1988)

人生の旅 (Personal Journeys, 1989)

メタファーによる癒し (Metaphors to Heal By, 1989)

怒り、罪の意識、恥の意識を解消する (Resolving Anger, Guilt and Shame, 1989)

過去の面前で (In the Presence of the Past, 1990)

そして、死は支配を振るわない (And Death Shall Have No Dominion, 1990)

(`And Death Shall Have No Dominion` は英国ウェールズ出身の詩人・作家、ディラン・トーマスの詩)(ディラン・トーマス、Dylan Thomas, 1914-1953

 

 

コーチング

 

2000年代には、デビッド・グロブは、コーチングの領域に関心を拡大して、クリーン言語、クリーン・スペース(クリーンな空間)、EKを用いたクリーン・コーチングを発展させました。(クリーン・スペース、EKについてはそのページをご参照下さい)

 

コーチングでは、コーチがカウンセリングの正式な知識・トレーニング・経験が十分にない場合は、クリーン言語を用いて、クライアントの幼少時代に遡るセッションは行いません。つまり、原則として、クリーン・コーチングでは、クライアントの幼少時代にまで遡るセッションは行いません。

 

コーチングでのトピックの例は:

 

自分のビジョンの設定:

ー 今までの自分の人生の目標やビジョンを振り返り、将来の自分のビジョンを構築する。

 

Personal Journey (人生の旅)

 

 

他の人々とのコミュニケーション

— 職場での対人関係を改善。部下・同僚との円滑なコミュニケーション。

— 職場での自分の怒りの感情を上手に取り扱う。(anger management

 

発表・インタビュー

グループへの発表・インタビューで過度に緊張する際、その状態の改善。

 

セルフ・コーチング

自分で自分の問題にあるレベルまでは対処できるスキルを身につけること。

 

自己成長

自分をはっきりと明確に表現する。自分の主張を明確に表現する。

「人生の旅」と関連して、自分の基軸との関係を強めることで、日々の指針となるものを身につける。(これは継続的なプロセスです)

 

空間を用いたコーチングについては、さらにクリーン・スペース、EKの箇所をご覧ください。クリーン・スペースの簡単な実践例も示しています。

 

クリーン・スペースとEKへ